ASDとメチレーション

「AHDH・ASDグローバルオンラインサミット」について
メルマガに書いたところ、ご質問をいただきました。

”あと、もしよろしければ一つ質問です。

メルマガのバックナンバーで「サミットで言い残したこと」を拝見しましたら
「ホメオパシーが遺伝子のエピジェネティクスに働きかける」
とおっしゃっているのを見たので、
ぜひその辺りについてもっとお聞きしたいなと思いました。

特に、メチレーション機能との関連性に興味があります。
ASDの人の多くはメチレーション機能がしっかり働いていない状況にある、
そしてそこには遺伝子変異がかかわっているといわれているので、
その辺りとの関連性についてお聞きできたら嬉しいです。”

メチレーション(メチル化反応)って聞いたことありますか?

それはエピジェネティクスにもかかわる体の代謝の一つです。

メチル基(CH3)という小さなものがある物質からある物質に移る反応があります。

それが、DNA合成やドーパミンの合成、
体内の不要なものの解毒などの代謝に関わっていきます。

メチレーションの図をみたことがある方もいるかもしれませんが、
とても複雑です。

うつ病患者で38%、自閉症患者で98%に低メチレーション
ADHD患者では68%に高メチレーションが認められています。
(ウォルシュリサーチセンターの分析結果より)

なので、メチレーションをよくすることを目指して栄養療法的アプローチを
ASDの方にすることがあります。

注意した方がいいこともあって、その一つはメチレーションというのは
エピジェネティクスの一つであるということです。

エピジェネティクスにはアセチレーションもあります。

またメチレーションをよくするために栄養を入れていきますが、
栄養が不足している場合に入れることは効果的かもしれませんが、
不足しているわけでなく使えないだけという場合も考えられます。

なので、メチレーションをよくすることが
よいこともあるし、そうでないこともある、
ということです。

メチレーションをよくするための遺伝子栄養療法プログラムとして
有名なものにエイミー・ヤスコプロトコルがあります。
https://dramyyasko.com/yaskoprotocol/

Dr.エイミー・ヤスコはDNA/RNAの研究者であり、
ホメオパシーにも精通していました。

このプロトコルではメチレーション回路のどこが止まっていて、
どこが過剰になっているかを詳細に突き止めるために
遺伝子検査、ミネラル検査、便検査などをします。

そして、それに対応するサプリをとっていきます。

サプリとして栄養を入れるだけでなく、栄養を使えないというところを補うために
酵素や微量のRNAを使っていきます。

彼女は栄養を入れるだけでは動かないということをよく知っているためと思います。

この複雑なメチレーションのサイクルを私も一時期かなり勉強したのですが、
この部分を解決するやり方はホメオパシーにもあると思いました。

ホメオパシーではメチレーション回路の検査はしませんが、
結果としてどういう症状がでているかというところからそれに合わせたレメディーをとることで、
自己治癒力によってその部分をよくしていくということをします。

でもこの遺伝子検査の結果は参考にすることもあり、
ときには微量ミネラルをホメオパシーで使うティッシュソルトの形で使ったり、
実際にビタミン、ミネラルのサプリをとってもらうこともあります。

RNAや酵素サプリはレメディーで対応できると思っています。

これは私個人の意見なので参考程度にして下さいね。

このプロトコルのおかげでお子様の発達障害が改善したという方も実際に知っていますし、
うちの子にはあまり効果がなかったという話も聞いています。

なので、何でも同じだと思いますが、ケースバイケースということでしょうね。